2015年12月21日

『母と暮せば』鑑賞-音楽は坂本龍一

『母と暮せば』鑑賞。
坂本龍一が音楽を担当し、サウンドトラックは一度だけ聴いて映画を観た。ただラジオでOAの『鎮魂歌』だけは数回聴いた。音楽から勝手に映像を空想することを今回は避けたかった。こういう気持ちになったのは『ラストエンペラー』以来のような気がする。『父と暮せば』と対の作品。ブログに衛星放送で観た時の感想を書いていた。

・広島に原爆投下3年後の話 『父と暮せば』鑑賞 (2006年9月6日)
http://greenfieldsgreen.seesaa.net/article/108108369.html

原爆投下から三年後の長崎。信子は医大生の息子、浩一を原爆で亡くした。浩一と結婚を約束していた恋人、町子が信子の身の周りのことを気にかけてくれる。信子は息子への喪失感を受け止めようとした時に、亡霊となった浩一が現れた。尚、これからご覧になる方は本編が終わり、エンドロールが流れても席を立たないで下さい。ラストに山田洋次監督からのメッセージがあります。

以下、ややネタばれです。
先入観なしに観たい方はここまで。



冒頭、何気ない日常から始まる。浩一は市電に乗り大学へ向かう。長崎上空には原爆を搭載したB-29が任務を遂行しようとしていた。雲が消え長崎市に原爆投下。このシーンはサントラを前情報なしで聴き、映像がとても気になっていた箇所。メイキングで一部は見ていたが、完成された映像は音楽ともに衝撃だった。きのこ雲だけが原爆を表現するわけではない。原爆投下の音楽については、坂本龍一がパンフレットのインタビューで「山田監督から音響効果ではなく音楽でとしてやってほしい」と記載があった。サントラではフルオーケストラではないノイズ混じりのアビエントな曲。映画も観て制作意図を感じたかったので、何度も聴きたい願望を抑えた。サントラなので映像があっての音楽と思った。坂本龍一は数多くの映画音楽を作曲しソロアルバム以外の活躍の場。特に病気治療後の復帰第一作でファンとしては受け止めかたが違う。原爆をテーマにした映画の音楽を山田洋次監督、主演の吉永小百合さんから依頼されたのが2014年春。夏に病気療養のために休養宣言。教授は病気と死と向き合って治療に専念したので、音楽への変化も感じ取れる。
映画の感想になっていませんね。筋金入りの坂本龍一ファンなのでご容赦を。
生前、陽気で少し甘えぼうな青年役浩一を二宮和也君が好演。最愛の恋人を亡くし、生涯独身を貫こうかと葛藤する小学校教諭の町子役の黒木華(はる)さんは、朝ドラで注目し、野田秀樹の舞台では主演女優のシャドウを演じ将来が楽しみな女優さん。そして吉永小百合さんは映画女優の気品が漂っています。東京大空襲の数日後に東京で生まれ、原爆の惨劇を詩にした「原爆詩」の朗読をライフワークにしている。原爆の詩の朗読に教授がピアノ演奏を数回行ってきた。このコラボを残念ながらCD化されていない。
戦争が終わり、生き残っても辛いし、若くして死んだ時の未練を描きながら、後ろ向き気持ちではいけないというメッセージが伝わってきた。何度か涙腺が緩みました。
ラストシーンはなんとなく終盤、予想ができた。息子が亡霊となって現れたのは、楽しかった思い出を話すことで悲しい気持ちのままでいて欲しくなかったのかなと。サントラの曲名も見ていないので、想像力を極力排除して観たけど、何度も聴いた『鎮魂歌』で涙が潤んだ。アイメイクは薄くしてよかった。ウォータープルーフーのマスカラがボロボロ落ちるのは辛い。
戦争に勝ち負けはないし、二度と起こしてはいけないと思った。

オリジナル・サウンドトラック「母と暮せば」オリジナル・サウンドトラック「母と暮せば」
坂本龍一

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posted by 美結 at 12:42 | Comment(0) | TrackBack(0) | 映画・邦画 | 更新情報をチェックする
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