2014年11月05日

中島京子『妻が椎茸だったころ』-泉鏡花文学賞受賞

妻が椎茸だったころ妻が椎茸だったころ
中島 京子

講談社 2013-11-22
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中島京子『妻が椎茸だったころ』。
泉鏡花文学賞受賞。
ちょっと不思議な短編集で、さらりと読めた。
どの作品もピリッとしていてよかった。
簡単なあらすじと感想。
大きなネタばれはないと思うけど、先入観なしで読みたい方はここまで。


・リズ・イェセンスカのゆるされざる新鮮な出会い
オレゴンの片田舎で出会った老婦人が語る愛の遍歴。
恋多き女の話と思ったら、衝撃のラスト!

・ラフレシアナ
友人の紹介で知り合った男性から、出張中に植物の面倒をみて欲しいと合鍵を預かる。
嫌々だった植物の面倒も日を追うごとに愛着がわいてくる。
しばらく経つと男性は恋人らしく女性を連れていた。
女性は下品でグロテスクな容姿。
岸本佐知子編訳『変愛小説集』に収められていそうなテイスト。
怖いけど好き。

・妻が椎茸だったころ
妻が亡くなったことを報せると、「干し椎茸を煮て、持って来てください」と伝言を預かる。
悪戦苦闘して干し椎茸を煮る。
干し椎茸はある料理を作るための一品だった。
残念ながら椎茸だった記憶はない。
わたしだったら何だろう。
懐かしくて温かい物語。

・蔵篠猿宿パラサイト
卒業旅行で蔵篠(くらしの)温泉の「猿の宿」に行った女子大生ふたり。
タクシーで宿で向かうと運転手が「鍾乳洞が有名なので」と観光を勧められる。
その宿には温泉に猿がいると言う。
宿で聞こえる不思議な物音、隕石の話。
「世にも奇妙な物語」で映像化希望。

・ハクビシンを飼う
行き来のなかった伯母が亡くなり、遺品の整理に自宅に行くと「甥」と名乗る男性が訪ねてきた。
孤立無援だと思っていた伯母の過去。
その甥との語らいがじんわり。
夢か現実だったのか境界線が分からない感じがよかった。

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posted by 美結 at 14:23 | Comment(0) | TrackBack(0) | な行の著者 | 更新情報をチェックする

2012年07月24日

沼田まほかる『アミダサマ』− 伝えたい気持ち

アミダサマ (新潮文庫)アミダサマ (新潮文庫)
沼田 まほかる

新潮社 2011-11-28
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沼田まほかる『アミダサマ』読了。
冷蔵庫から、みつかった少女。
村で起こる奇妙な出来事。
ホラーで怖いんだけど、先が気になって、あっという間に読み終えた。
怖いけど、切なさが残る作品。
中毒性が高い作家さんというのも頷ける。
本屋に行くと、買い漁りそうな衝動を抑えています。

著者の僧侶経験を生きていると思う。
冷蔵庫が見つかった少女、ミハルを育てる僧侶の浄鑑、その母、猫。
ミハルに呼ばれた悠人、祖父、悠人のカラダの関係だけの女、律子。
この人間模様が交錯しながら物語は展開。
人間のイヤラシイの描写、読経。
相反する世界が同居することで世界が成り立っている。

今年の「新潮文庫100冊」で、平積みで裏の解説が購入の決め手。
世の中が暗く、邪悪な力を感じるとダークなものを読みたくなる。
毒をもって毒を制す、って感じ。

暑い夏に涼しくなりませんか?

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posted by 美結 at 07:30 | Comment(0) | TrackBack(0) | な行の著者 | 更新情報をチェックする

2008年11月16日

語り手が変わるサスペンス 西川美和『ゆれる』

ゆれるゆれる
西川 美和

ポプラ社 2006-06
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西川美和『ゆれる』
吊り橋から女性が転落死。
犯人は一緒に居た男。
動機はなんだったのか?

同名映画の小説。
映画制作後をこちらを発表したらしい。
語り手が変わることでサスペンスが高まり、一気に読み終わりました。
兄弟の葛藤を描き、ゆれている。
職業も人の性格を表す材料となっている。
映画を観て、もう一度この本を読みたい。

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2008年09月22日

長野まゆみ『鉱石倶楽部』を発掘

鉱石倶楽部 (文春文庫)鉱石倶楽部 (文春文庫)

長野 まゆみ

文藝春秋 2005-02
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長野まゆみ『鉱石倶楽部』
購入してから寝かしていたのを発掘。
鉱石の写真。
それに沿った物語。
写真を見て文章を読むと、世界が広がり煌めいていた。
五感を刺激する。
美味しそうに見えたり、宝石のような魅惑をもつ鉱石。
色んな楽しみ方ができる本。
空想への世界へ導いてくれる。
秋の夜長にゆっくり味わう。

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2008年07月22日

病は気から 中島たい子『漢方小説』

漢方小説漢方小説
中島 たい子

集英社 2004-12
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中島たい子『漢方小説』
31歳のみのりは元カレの結婚報告を聞いた直後から、体調不良になり、病院を転々とする。彼女は漢方医と出会う。

誰しもストレスやショック、プレッシャーなどから体調不良になったことはあると思う。強靭な精神力を持った方なら無縁かな。
読んでいるとうんうんと頷いてしまう箇所が多数あった。若いころなら意識しなかったことも今ならわかる。文章が身体にすうっと溶け込み、元気が出てくる本。
数年前、PMSが毎月頻発していて漢方薬を飲みだしてから症状が緩和された。時には特別処方の薬がでることがある。そのおかげか免疫機能は高まり風邪が長引きことはない。さらに鍼灸院に通い整体も始めている。
体質は個人差があるからオーダーメイドができるのはメリットがあるし、身体に声を聞くことで自分自身に素直になれる気がする。
元気の源は人それぞれ違うけど、些細なことでも幸せを感じることで活力が沸いてくる。
わたしにとっては何かな・・・音楽を聴くことや無心で本に没頭したり、好物を食べたり、気心しれた友人との語らい、後はご想像にお任せしよう。
夏バテ気味の人にお勧めしたい一冊。

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2007年08月29日

夏目漱石『こころ』

こころ (新潮文庫)こころ (新潮文庫)
夏目 漱石

新潮社 1952-02
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夏目漱石『こころ』。
先生を尊敬している私。
私は先生の私生活に関心があった。
後に明かされる先生の苦悩。

以下ネタバレがあるので、先入観なしに読みたい方はここまで。



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タグ:夏目漱石
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2007年03月01日

夏目漱石『夢十夜』

夢十夜夢十夜
夏目 漱石 金井田 英津子

パロル舎 1999-03
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 レビュー

夏目漱石『夢十夜』。
夢の話を綴った短編集。
パロル舎版は、挿絵もあってもオトナの絵本に仕上がっている。
こんな夢を見たら、寝汗や、うなされてたりして寝起きが悪くなりそう。
でも、読んでいると妖しげで、不思議で少し恐い世界の幻影が脳裏に浮かぶ。
そしてまた見返したくなる。
何度も。
何度も。
何度も。
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