2009年02月08日

新刊小川洋子『猫を抱いて象と泳ぐ』

猫を抱いて象と泳ぐ猫を抱いて象と泳ぐ
小川 洋子

文藝春秋 2009-01-09
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小川洋子『猫を抱いて象と泳ぐ』
昨晩読み出したら、物語の引き込まれえて一気に読み終えた。
しかし、この本は先入観なしに読んだ本がいい気がする。
チェスプレイヤーのお話とだけ伝えておこう。
チェスの知識がなくても十分楽しめます。
読み終えて、表現する言葉を失ったけど、脳裏に言葉が響いてきた。


洗練された文章は、読み手の想像力を無限に広げてくれる。果てしない海に潜り、わたしは耳を傾け、息を潜めて、微か音さえ聴き漏らさないようにする。あなたにも聴かせたい。

そして、聴きたくなった方は、本を手にとって確かめしてください。
聴こえてくるでしょ、美しい調べが。


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posted by 美結 at 10:17 | Comment(0) | TrackBack(0) | 小川洋子 | 更新情報をチェックする

2007年03月25日

優しい味がする小説 小川洋子『余白の愛』

余白の愛余白の愛
小川 洋子

中央公論新社 2004-06
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小川洋子『余白の愛』。
突発性難聴を患った主人公は、座談会で知り合った速記者Yの指に惹かれた。主人公はYにあることをお願いした。

全般に溢れる繊細で、幻想的な世界。

子供の時、風邪をひいて寝込んで、熱が下がりだした午後。
身体はまだだるさが残るが、母が
「リンゴジュースでも作る? 氷枕作り変えようか」
と、声をかけてくれた。
布団からのそのそ起き出し、リンゴジュースを飲む。
また、布団へ。
母が居間や台所で動いている音が聞こえる。
・・・うとうと眠りつく。

体調が悪いときの記憶を思い出す。
身体が休養を欲するとき、同時にだれかの優しさも欲しいのかもしれない。
そして回復に向かう。
優しい味がする飴のような小説。
ゆっくりとその飴を舐めていくと、じわじわと心に浸透し、気持ちがほぐれてくる。

小川洋子のこの幻想的な世界はとても好き。
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posted by 美結 at 10:47 | Comment(0) | TrackBack(0) | 小川洋子 | 更新情報をチェックする

2007年02月22日

喪失と充足 小川洋子『薬指の標本』

薬指の標本薬指の標本
小川 洋子

新潮社 1997-12
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小川洋子『薬指の標本』読了。
短編が2編。

『薬指の標本』
勤務中に事故で薬指の先を切断した女性。転職したのは標本作成の事務補助。雇い主から、足にぴったりする靴をプレゼントされた。その靴はオーダーメイドしたように足にフィットした。

舞台は日本でなくヨーロッパのような雰囲気。指を喪失した気持ちと、足にぴったりする靴が気持ちを補っているような気がした。思いがけず訪れる出会い。しかし、それは少し切ない。だが、読んでいて心地よくなっていた。


『六角形の小部屋』
プール教室で出会ったミドリさん。彼女はミドリさんが気になり尾行。たどり着いたのは、とある社宅に一室にある語り部屋。

疲れやストレスを感じたとき、色んな解消法がある。ひたすら眠る。美味しいものを食べてたり、飲んだり。スポーツで汗を流す。音楽を聴く、映画を観る、本を読む。家族や恋人、友人に話を聞いてもらうなど。
小部屋は現代のオアシス。
ここで気持ちを叫ぶことで、安らぎを取り戻す。


2篇の短篇集を読んで春樹ワールドに似ていると思った。
春樹作品が好きな方は、是非読んで欲しい。

小川洋子さんがフランスから勲章を授与されました
おめでとうございます。
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posted by 美結 at 11:34 | Comment(0) | TrackBack(0) | 小川洋子 | 更新情報をチェックする

2007年02月07日

1972年に少女が過ごした芦屋での生活 小川洋子『ミーナの行進

ミーナの行進ミーナの行進
小川 洋子 寺田 順三

中央公論新社 2006-04-22
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小川洋子『ミーナの行進』。
1972年の春、朋子は親戚が住む芦屋で暮らすこととなる。
クォーターで病弱な従妹のミーナ、ハーフの伯父さん、伯母さん、海外で暮らす従兄、伯父さんの母でドイツ人のおばあちゃん、庭師とお手伝いさんと、もう一人の家族との生活。

新聞連載で途中まで読んだいた。
参照1 毎土曜日の習慣
http://greenfieldsgreen.seesaa.net/article/108107891.html
参照2 習慣
http://greenfieldsgreen.seesaa.net/article/108107905.html
しかし、途中で挫折していた。たまたま読み忘れて、その新聞が所在不明だった気がする。改めて読み直した。
1972年の出来事や、懐かしい商品名やある食べ物が特有な名前で呼ばれている。小学6年生と中学1年生の乙女らしいエピソード。この家で大切にされているものが、ラストで読み手に語りかけてくる。
また、大切な家族もこの中で重要。
『博士の愛した数式』が好きな方にはお奨めしたいし、休日にお気に入りの場所で好きな飲み物を用意して、ゆったりした空気を味わって欲しい。ちょっと甘くて、少し切なくて、でも温かいお話です。
本屋大賞ノミネート作品になっています。
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posted by 美結 at 21:14 | Comment(0) | TrackBack(0) | 小川洋子 | 更新情報をチェックする